“フッ素”って毒!?
- 2023年04月3日
日が長くなり、気温も高くなってきました。寒いより暑い方が我慢できるのですが、虫が多くなるのは一番がまんできません‥
紫外線はこの季節から強くなると言われています。シミ予防に紫外線対策を!!
さて、SNSなどでフッ素は毒だと言われていたり、有機フッ素による水質汚染ニュースを見て歯科のフッ素と混同される方がいます。
まずフッ素は元素記号【F】で表される元素で、ガラスやプラチナさえも溶かし、猛毒でもあります。ただ、フッ素【F】は単体では存在できず、フッ素【F】+何か=フッ素化合物として地球上のあらゆる動植物、自然物(土や川、海など)に含まれ、地球上に暮らす生物は全て、フッ素を取り込んで生きています。
そして歯科のフッ素と言われているものは、正式名称『無機フッ化物イオン』でフッ化ナトリウム、フッ化第一スズが使用されています。
分かりやすい例にすると
私たちが普段食べている『塩』
塩は塩化ナトリウムと言います
塩化ナトリウム=塩素【Cl】+ナトリウム【Na】
皆さんも知っているように塩素は毒性を持っています。しかしナトリウムと結合することで塩になるのです。
歯科のフッ素も同じ事が言えます。
フッ素【F】→猛毒
フッ素【F】+ナトリウム【Na】=フッ化ナトリウム【NaF】
フッ素【F】+スズ【Sn】=フッ化第一スズ【SnF2】
単体であれば人間にとって毒性があったり、何かと結合すればもっと毒性が強くなったり、日常で摂取しているものなどに変わるのです。
もちろん毒性はないと言っても摂取量を間違えると中毒になります。それはどの摂取物でも言える事です。(分かりやすい例えはぎんなんですね!)
フッ化ナトリウムの急性中毒症は
体重20㎏ 6歳で歯磨き粉チューブ(950ppm 60g)1.7本一気飲み
大人であれば磨き粉チューブ5本一気飲みで起こるとされています。
慢性中毒症では
体重10kgのお子さんで毎日1mg(500ppmの歯磨き粉毎日2g)で起こるとされています。
ちなみに塩は10kgのお子さんで小さじ一杯(5g)が致死量と言われています!
当院では濃度の濃いフッ化ナトリウムを4ヶ月に1度の頻度で塗布しています。お子さんでは大きさや年齢で適正量を塗布しています。
必ずフッ素をしないとむし歯になるわけではありません。
しかし、歯を強くしたり、むし歯になりかけの歯を修復してくれるのは科学的に証明されています。
たくさんの情報が入ってくる時代で、何を信じて良いのか分からなくなることがあります。歯科医院によって方針や方法が違うこともあります。
自分に合った自分が信じられる歯科医院で診察を受けましょう。
ほりべ