歯が溶ける!?子どもにも多い酸蝕症
- 2023年09月1日
陽が沈むのが早くなり、虫の声も秋の虫になってきましたが、まだまだ日中は暑いです。
気温が下がってくると水分補給を怠ってしまう方が多くなるので秋口の熱中症には十分注意してください!
酸蝕症とむし歯の違いは…
◉むし歯はむし歯菌が出す酸が原因
◉酸蝕症は細菌が関係しない
原因は大きく分けて2つあります。
①内因性…逆流性食道炎、摂食障害(過食症、拒食嘔吐)、アルコール依存症など
②外因性…酸性度の高い飲食物や医薬品、サプリメントなどの過剰摂取、塩酸・硫酸・硝酸など酸性のガスが発生する工場で働いている方など
歯は酸がとても苦手で、酸に触れるとすぐに溶けてしまいます。
なのに歯が溶けてなくならないのは唾液で酸を洗い流し、溶けかけた歯を元に戻してくれているからです。
しかし酸にさらされている時間が長いと唾液が間に合わず、歯が溶けてしまうのです。
酸性の強い食べ物…レモン>オレンジ>りんご>桃>グレープフルーツ
酸性の強い飲み物…コーラ(炭酸飲料)>梅酒>お酢>ワイン>スポーツドリンク
最近は子どもでも酸蝕症が増えています。
・栄養ドリンクやお酢を健康のために毎日飲んでいる
・クラブの熱中症予防にスポーツ飲料をこまめに飲んでいる
・梅干しを毎日食べている
・コーラが好きで常飲している
・オレンジなどの果物を丸かじりする
健康のためにと摂取しているものが、歯にとっては大きなダメージになることもあります。乳歯や生えたての永久歯は未熟でやわらかいので酸蝕症のリスクが上がります。
酸性の食べ物、飲み物に糖分が含まれていると、酸で弱くなった歯のむし歯のリスクも高くなります。
いきなり全てを改善するのは難しいので、下記のことでできることから始めてみてください。
・口にする頻度を減らす
・だらだら飲まず一気に飲んで酸が歯に当たる時間を減らす
・ストローを使って歯に当たる面積を減らす
・キシリトールガムやキシリトールタブレットを食べる
・水やお茶でブクブクをする
※明らかに酸性度が高い食品を摂取した直後は歯がやわらかくなっています。激しく歯みがきをしてしまうと歯を削ってしまう危険性があります。直後はまずブクブクうがいをし、唾液によって中和された頃の歯みがきをおすすめしています。(約30分~1時間後)
自分の歯、お子さんの歯、知らず知らずのうちに酸蝕症が進行していませんか?一度生活習慣、食生活を見直してみましょう。
ほりべ