フロスと歯みがき
- 2020年04月29日
吹き抜ける風が心地よく感じられる季節になりました。コロナで大変なときではありますが、いかがお過ごしでしょうか。院長の岡です。
初診で来院していただいた時に書いていただく問診票に、「歯みがきと時に何を使いますか?」という項目があります。多くの方は、歯ブラシだけで、フロス(糸ようじ)を使っているにテェックをつける人は、まだまだ少数派のようです。
歯みがきの上手な方でも、歯ブラシでけでは、歯の表面積の6〜7割しかみがけていません。歯周病予防で大切な歯間が全くみがけていません。
私がフロスを始めた切っ掛けは、丁寧に歯みがきをしたつもりでもフロスをしたら食べ残しやプラークがたくさん取れ、それが臭かったことです。こんなのが残っていたら嫌。これが動機でした。
プラークは夜寝ている時に増殖するので、寝る前のフロスが最も効果的です。
ここで、私のフロスの使い方を紹介します。昼食後すぐと、寝る直前に使います。
お昼のフロスについて詳しくお話します。昼食後すぐにフロスし昼休みを過ごします。午後の仕事前にコーヒーを飲んでから歯みがきをします。ポイントは2つ、食後すぐにフロスと時間を空けて歯みがきをする、ということです。
食後すぐにフロスをするのは、歯間の食べかすやプラークを除去して、歯の隅々まで唾液が行き渡る綺麗な「通り道」を作るためです。食後すぐに出る唾液は安静時唾液より能力が高く量も増えています。その唾液を活用せずに、歯みがき粉の泡で混じらせ吐き出すのは実にもったいない。食後すぐの唾液が大切なのです。口臭の強い人でも食後すぐには、ほとんど口臭はしません。それだけ食事直後の唾液はパワーをもっているのです。
もう1つ、時間を空けて歯をみがくのは、歯みがきはあくまでプラークを除去するのが目的であって、食べかすを取ることではありません。プラークは、飲食後24時間経過しないとできません。食後すぐに歯をみがいてパワーのある唾液を歯みがきの泡と一緒に吐き出してしまうのは非効率なのです。。
私が小さい頃によく言われた「3食後、3分以内、3分間歯をみがきましょう」は残念ながら、日本人だけの間違った習慣だった、といえます。
歯みがきとフロス(ブリッジ、歯間が大きく空いている箇所には、歯間ブラシが有効ですが)、この2つをワンセットにして、口腔ケアをしてください。