ゆすぎは、ペットボトルのキャップ１杯だけ

休日の夕方、綺麗な虹が診療所を覆ってくれました。　おか歯科医院　院長　岡泰大です。

フッ化物が、むし歯予防に効果があることは、皆さんご存じだと思います。市販の90％以上の歯磨剤にフッ化物が含まれており、また小学校ではフッ化物洗口が行われています。

しかし、既にできてしまったむし歯を進行させない、重篤化させない効果があることは、あまり知られていません。

フッ素は子供にだけ使われるものではなくて、生涯に渡り利用すべきものなのです。

市販の歯磨き剤に含まれるフッ素濃度の上限が、1500pm(容器の表示は1450ppm)に引き上げられました。歯磨き剤を買うときには、フッ素濃度を確認してください。「フッ素歯磨き」と書かれていても、フッ素の濃度が表示れていないものがあります。フッ素の配合濃度が高いほど、むし歯予防効果は高くなります。500ppm未満では、むし歯予防効果はないと思ってください。

ではここで、フッ素を効果的に利用する歯磨き法、「イエテリボ法」を紹介します。

①歯ブラシに２㎝の高濃度フッ素入り歯磨剤をつける(6~14歳は１㎝。吐き出しができる3~5歳は５㎜)

②歯磨剤を歯全体に広げる

③２分間歯を磨く

④歯磨剤を吐き出さずに、10mlの水を口に含む(ペットボトルのキャップ１杯分くらいです)

⑤30秒間ブクブクうがいをしてから吐き出す

⑥その後最低２時間は飲食しない

大切なのは、口に含む水の量が、ペットボトルのキャップ１杯というところです。

現在では、むし歯予防には、「歯磨き」よりも「フッ素」のほうが効果があると言われています。フッ素を活用する最も手軽な方法は、毎日行っている歯磨きですから、どうかチャレンジしてください。

イエテリボ法をキッチリ行うのが難しけれは、

①1450ppmのフッ素を含む歯磨剤を使う

②キャップ１杯の少量の水でゆすぐ

この2点だけでも実行してください。