神経をとる
- 2016年01月21日
「神経をとる」とは、どういうことでしょうか。「神経」とは、歯の内部にある血管と神経を含む組織で、正しくは「歯髄」といいます。
歯髄(以下、神経とします)の働きには、①歯に加わる刺激に対する感覚機能、②歯(正確には象牙質)への栄養供給、③歯への損傷に対する防御、があります。
歯の神経をとるということは、歯の命を奪うということです。歯科専門用語では、神経をとることを抜髄と言い、神経をとっていない歯を生活歯、とってしまった歯を失活歯と呼びます。神経をとると痛みは無くなりますが、その歯が再びむし歯になり、その影響が歯から歯根膜にまで及ぶと再び痛みます。神経をとれば歯はずっと痛まない、ということではないのです。そして、神経をとることの一番の問題は、歯の寿命が短くなる(歯が弱くなり将来早い時期に抜かなくてはならない)ということです。
むし歯の進行状態によっては、どうしても神経をとらなければならないこともありますが、そうならないように自分の歯を大切にし、いつまでも美味しく食事を頂きたいものです。